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そろばん塾 池田先生の徒然草


日々の徒然を短文でつづります
by ikeda-88
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手作り2

 今回、改めて感じさせられたのはイナカの底力ってやつだ。
 とにかく家の周辺にはいろんなものがあり、「ちょっとそのへん
から持ってきた」ものが大きな力を秘めているんだ。

 見渡せばすぐ近くにチャボだかニワトリだかがいて、畑が広がり、
マキが積んである。晴れた日には自宅の裏庭でいろんなことができ、
自給自足の鏡みたいなお宅なのだ。本来、イナカっていうのはこういう
力を秘めているのかもしれないね。

 だれかが「ニワトリは勝手に逃げたりしないんですか」と問うと
「いぬるよ(逃げる)、犬がくわえていぬる」と。シャレもうまい。
 ニワトリは犬とかイタチ、はては青大将(ヘビ)からも狙われると言う。
 大自然の脅威ってやつだ。

 「青大将はグルグル振り回すんよー」
 「振り回しておかんと腕に巻き付かれるけーねー」。
 「こう、手をふりかざすと、青大将の口よりも手が大きいけー噛むことはできんよ」。

 うちも自宅が山なのでムカデはよく出没していたがさすがに青大将とか
イタチはいない。いろんなものがあの山の向こうからやってくるのかと
まじまじ見つめる。

 「これ見てみんさい」と見せられたのがなんと250年も昔の紙。
 骨董屋さんなどが見ればさぞかし驚くのではなかろうか。
 「安永何年」と記してある。計算してみると280年くらい昔のことになる。
 なぜにここにこんなものがあるかと言うと。

 古い自宅のときの「ふすま」なのだ。そこに補強材として使われて
いたのがこの紙だったってわけ。達筆な字が並んでいる。無論、読めやしない。

 ある一枚には仰天させられた。
 そこには「富くじ(宝くじ)が当たったがそんなものは空しいものだ」
と記してある。「いつも宝くじをこうたら(買ったら)この紙に挟んど
くんじゃけど、当たらんなー」って、この紙に挟むのはどう考えてもおかしい。

 どうだろう。普通の一軒家なのだが実に奥行きが深いと言うか、
興味深いお宅なのである。そこには日本に古くからあるはずの生活の
知恵みたいなものが確かに感じられた。

by ikeda-88 | 2007-12-25 07:08
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