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そろばん塾 池田先生の徒然草


日々の徒然を短文でつづります
by ikeda-88
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急場

 何年か前、講演会の講師を頼まれたことがある。

 始まって間もなく正面に座る男性は居眠りしていた。
 それを見ると用意してきた原稿のこともなにもかも忘れてしまい
頭は真っ白。それからはしどろもどろに終始してしまった。
 まー後から考えれば原稿を用意した時点で失敗は決定していた
のかもしれない。

 ボクが高校三年生のとき段位の試験を受験した。

 初めての段位検定で緊張してしまったようだ。最初の種目は
かけ算なのだが「ようい、はじめ」の合図でプリントを表にし
構えた。ボクは「かけ算ってどうやるんだっけ」、頭の中が
真っ白になっていた。

 これはあまりにもうまくやってやろう、上位の段に合格して
やるんだ、との思いが強すぎたせいで起こった現象だろうと思っている。

 今から考えてみれば戸惑った時間は2秒だったか3秒だったか、
気を取り直して計算に取り掛かった。おもしろいのは二度目からの
受験ではまったく戸惑うことがなく、頭が真っ白になることはなかった。

 「経験とはなんとありがたいことよのー」、つくづく思ったものだ。

 そして、また、頭が真っ白になったとき、チラッとすさまじい練習
の風景が脳裏をよぎった。「あー、あんな苦しい練習をやったんだなー」
と思うと動力が戻ってきた。

 練習したからこそ上位の段位に合格してやろうと真っ白になり、また
すさまじい練習により動力が復活したことを考えるとおもしろいなーと
感じる。
 これからするとやはりシミュレーションというものはとても大事だ。
 バカにしないで実地にやっているつもりになって練習することが
肝心な場面で急場をしのぐ活性源になってくれると思っております。

by ikeda-88 | 2008-01-23 07:26
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