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そろばん塾 池田先生の徒然草


日々の徒然を短文でつづります
by ikeda-88
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価値観

 ボクたちはいつも同じ環境、同じ場所で生きている。
 ただ、ときにはそれを意識して変えてみる必要もあるのではないか
と考えている。

 外国などいかがだろう。
 思いっきり価値観の違いが感じられるだろう。
 そのとき、あなたがそれをどう感じ、どうとらえるか、だ。

 ボクが初めて海外に出かけたのはハワイだった。当初は行きたく
なく、ただ所属してる会が主催するもので、行かなければならなく
なった、だった。

 全く、期待などしていなかったハワイだが、帰ってきてからたまに
ハワイを思い出すことがあり、「あー、ハワイ、良かったなー」って。

 ただ、一緒に出かけた会に所属するメンバーを見るともなしに
見ているとある考えに襲われた。ハワイは会に所属している人と
その家族で出かけたのだが、それらのメンバーの大半が毎日、日本食
を食べることにこだわった。

 朝はマクドナルド、昼はあらかじめ申し込みしておいたオプショナル
ツアーにくっついているお昼をいただく。サラダなども「ミント味」が
したりして会のメンバーにはとても不評だった。
で、「では晩ごはんはどこでいただきますか」決を取るのだが、決まって
日本食に決まり、ホテルの一階にあった「弁慶」なるレストランに決まる。
結果、毎日、弁慶でいただいた。

 ボクも「せっかくハワイだから、ハワイらしいものを」とは思うが、
正直ホッとするところもあった。
 この現象を観察するにボクにはある思いが脳裏をよぎった。
 要するに、「会のメンバーはどこまでいっても日本人で、それを
貫き通すんだな」ってことだった。

 よくメンバーで話しに出たのが「これは日本だったら200円くらい
ですよね」「これは日本だったらもっとおいしいですよね」、話題の
ことごとくが日本との比較で語られた。日本にいるときに「わたくしは
日本人で日本に暮らしています」なんて全く意識しなかったのに、ハワイ
ではことごとく日本と比較して発想する。とてもおもしろいと思った。
 会のメンバーは、ボクも含めて海外という日本とは違った場所に
置かれて初めて、自分が日本人であることを強烈に知ったというか、
そんな感じだったな。自分を外側に置いて初めて分かること、だった。

# by ikeda-88 | 2012-07-23 05:55

ハンバーガー

 ハンバーガー事件というのがある。
 ボクは京都に留学していたのだが、留学先の先生と試合や遠征の
お供をすることもよくあった。先生がバスを運転しそれについていく。

 ボクは頼まれてもいないのに、「先生が真夜中にもかかわらず運転
されてるんだ。オレも起きていよう」と、遠征のバスの車中では
いつも起きていた。試合は日曜日の午前にあることが多いので、
バスで真夜中に走り、大会会場の近くで仮眠を取る、そんな行動が
多かった。

 ほかの選手たちはもちろんのこと、大会に出場するので、バスが
走りだしたとたんに睡眠に入る。ボクはついてはいくが、大会に
出場したことはほとんどない。(何回かはある)。

 よって夜中に起きていようが、あまり関係はなかった。先生は
日ごろ、酒は飲まれないのだが、夜中にバスを走らせたときだけは
睡眠のためにワンカップの日本酒を飲んでいた。

 ボクも先生に付き合って夜中、起きていたので、大会中に眠たくなる。
 だから「池田君も寝ーや」だったんだ。寝なかったけどね。

 先生からは「こういう大会もきちんと観察しなさい、そのつもりで
見ないと分からないことが多いからね」と聞かされていた。

 三重県で大会があったときのことだ。大会会場にかなり近づいた
ころ、自販機がたくさんある場所で休憩となった。

 ボクはバスの車中では一切、寝ることがないので、休憩のときは
必ずバスから降りた。そして、自販機の中でハンバーガーを売ってる
ところで買おうかどうしようか悩んでいた。そこで買った。

 すると、先生、すたこら歩いてきて、「池田君、それ、うまいか」
ときた。まだ最初の一口も食べてないときだ。それを見て「はよ、
食うてみ」。ボクはすぐに食べた。モグモグ。味なんて分からない。

 「どうや、うまいか」「なにを食べるときでもな、なんとなく
食うんやのうて、(食べるのではなく)うまいかまずいかはっきり
させるんや。欲しかったら食べる、いらないんなら食べない」。
 ボクは先生がてっきりハンバーガーが食べたかったとばかり思って
いたので不意をつかれた気分だった。これがハンバーガー事件である。

# by ikeda-88 | 2012-07-20 06:36

意識

 ボクは暗算段位9段だ。で、9段になるためになにが大切か
書いてみよう。それはね、意識だ。「オレだってやれるんだ」が
一番の近道だ。
 その意識を持つことができないため、上手にならない。

 「オレはバカでどうしようもない。生まれたときからそうだったんだ」、
そんな観念を持ったままでは決して上手になれない。

 そのためには自分を信ずることが一番大切になってくる。
 っていうか、すさまじく上手な人たちを見て「あー、あの人も
オレも同じ人間だ」と考えられるかどうかだ。

 で、やはり同じ人間なんだよ。生まれたときからスーパーマンみたいな
人がいるはずがない。

 ボクはそんなスーパーマンみたいな人ばかりいる教室にいたからよく
分かるんだが、日ごろは普通の人なんだよ。特別じゃない。

 ただ、その地道な練習の過程を観察しないから、はた目には「とにかく
すごい人」の扱いになる。

 そんな扱いをするから、「あー、あの人とわたしは違うんだ。もともと
生まれたときから与えられたものが違ってたんだ」みたいな錯覚を
してしまいがちだ。

 練習という背景を観察したなら、特別な人ではないことくらいたちまち
判明する。
 こと、脳みそを使うものであれば、何だって同じだ。

 「あの人は特別で、わたしは普通の人」、こんな感覚に支配された
ままで上手になれっていう方が無理がある。

 上手な人たちがたくさんいる空間にいると、「みんな普通の人」が
より強く実感できる。上手になるためには「これ」だけでいいんだけどね。

 練習よりももっと大事なのは意識だ。
 「みんなやれるんだから、オレもやれるだろう」。上手な人が多い
教室ではみんなそんな感覚で練習をしてる。特別なことではなく、
ごくごく当たり前と受け止めてるんだ。

# by ikeda-88 | 2012-07-18 06:55